好きなカードを紹介していく。第二十一回「全知」

 ごきげんよう。本巣だ。今回も好きなカードを紹介していくのだが。
 今まで紹介したものが霞むような代物だ。

 こちらを見てほしい。

 

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画像引用元: Gatherer - Magic: The Gathering

 

 

全知 (7)(青)(青)(青)
エンチャント

あなたはあなたの手札にある土地でないカードを、それらのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。

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 とても信じられないようなテキストが表記されている。

 しかし本巣は慌てない。平常通り紹介していく。

 先ずはマナコストだ。青のトリプルシンボルを含む計10点。文句なく、超重量級のエンチャントだ。マナ加速に長けた緑でさえ、このコストを支払うことは難しく、まして青では、現代のゲームスピードにとてもついて行けないだろう。

 問題は効果だ。

 このカード、「全知」の効果は、手札にあるカードを、マナコストを支払うことなく唱えられる、というものだ。

 とどのつまり、MTGにおいて基本的な動作である、土地を出して呪文を唱える、という手順を完全に無視できる。あまりにも荒唐無稽でふざけている効果だ。確かにマナ・コストは重い。しかし、重いからといって何をしても良いという話ではない。

 今回はこのとんでもないテキストを持つ「全知」を、どのように取り扱っていくかを考えてみる。

 

 全知全能へ



 と見出しを書いてみたものの、その実全能というわけでもない。効果は手札にある呪文を唱えるコストを無視できるという話であり、それ以外には一切影響がない。例えば、墓地のカードにフラッシュバックが付与される「炎の中の過去」を唱えた場合、そのキャスト自体はノーコストで行うことができるが、墓地のカードは正規のコストを支払わなければ唱えることができない。

 効果である不朽や蘇生も同様だ。

 また手札にあっても、魂力やサイクリングなどは能力なので、これもコストの支払いが必要となる。

 とてつもなく重く、手札に限定された踏み倒し能力。このカードには、有効利用できる価値があるのだろうか。

 ズバリ、ある

 制限が多いとはいえ、普通に考えれば強力極まりない効果だ。重い呪文を簡単にキャストできるだけでなく、マナ基盤のキャパシティを超えた枚数の呪文をいくらでも連発できるのである。弱いわけがない。

 

 では使えるのか

 結論からいえば使える。しかし、問題が無いわけではない。「全知」の効果を使うとなると、当然のことながら、このエンチャントを戦場に出さなければならない。

 しかし、10点ものマナを、この呪文に使うべきか、という話ではない。


 考えるべきは、お馴染みの踏み倒し手段


 カードプールの制限がないレガシーやヴィンテージを除けば、速度の基準はモダン環境だ。ミラディン以降の新デザインカードのみを使うことのできるフォーマットだが、その実、ゲームスピードと除去のえげつなさはレガシーと殆ど変わりはない。これは、近年収録されたカードの中にレガシークラスの呪文が多く収録されているからであり、必然的に環境に求められているカードパワー・スピードも高くなっている。

 この「全知」の場合、カードパワーは申し分ないが、問題はその重さだ。普通にキャストできるなら、大抵の勝ち手段は採ることができるだろう。

 ポイントは、どのようにして踏み倒すかだ。

 しかし残念なことに、モダンでは踏み倒し手段が「迷えるオーラ術師」しかない。実質「アカデミーの学長」の下位互換だ。4マナ出してこのクリーチャーを出し、条件を満たした上で「全知」を出す、などという悠長な事をしている間に死んでいる。「不朽の理想」も同じように、キャストするまでに負けている可能性が高く、また呪文を唱えられなくなるなど本末転倒である。一方、「霊気池の驚異」などでも踏み倒すことができるが、それなら直接フィニッシャーを出してしまった方が良いという話になり、結局必要ないという結論に至る。

 であれば、モダンでの使用を諦め、レガシーでどのように使うのかを考えてみよう。

 カードプールが広くなったことで、現実的な選択肢も出てくる。例えば先ほど挙げた「アカデミーの学長」だ。このクリーチャーは、死亡時にライブラリーからエンチャントを1枚サーチし、戦場に出すことができる効果を持っている。この効果によってコストを踏み倒すことが可能だ。かつてピットサイクルなどで「ヨーグモスの取り引き」をサーチしていた名カードである。

 あるいは、「実物提示教育」で手札から直接戦場に出してしまう手もある。これはオムニテルなどと呼ばれ、レガシーで実績もある方法だ。

 どちらかといえばやはりコンボ向けのカード。強力ではあるものの、力を発揮するには条件がある。


 このカードを総評すると

強さ ⇒⇒⇒⇒⇒ ★★★☆☆(星3・戦場に出すまでが勝負)

面白さ ⇒⇒⇒⇒ ★★★★★(星5・あらゆる呪文が無料でキャスト。アイデアは無限)

理不尽さ ⇒⇒⇒ ★★★★☆(星4・相手だけ違うゲームに。出されると投了モノ)


 今回はMTGではお馴染みのルール破壊カード、それも、とびきりの効果を持った「全知」を紹介した。今でもこのカードをモダンで使えないかと画策しているプレイヤーも多いだろう。興味があれば、その一人になってみては如何だろうか。

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