ごきげんよう。本巣だ。今回は特定デッキに刺さる、隠れハードパンチャーを紹介しようと思う。
こいつだ。
画像引用元: Gatherer - Magic: The Gathering
スポンサーリンク
?
クリーチャー - スピリット・鳥
飛行
(2):プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分のライブラリーの一番上のカードを自分の墓地に置く。精神叫びはターン終了時まで+X/+Xの修整を受ける。Xは、そのカードの点数で見たマナ・コストである。
1/1
さて、少々不気味なイラストのカードだ。種族が種族だけに、このようなイラストとなっているのだろう。
早速詳細を見ていく。
先ずはマナコスト。青のシングルシンボルを含む2点だ。軽量で、序盤からの展開が期待できる。
一方サイズだが、コスト相応といったところの1/1である。飛行を持つものの、青は飛行クリーチャーが比較的強力な色なので、せめてタフネスは2程度欲しかった、というのが正直なところだ。
しかし、勿論これだけではない。このクリーチャーには、不特定マナ2点を支払うことでライブラリーを破壊する能力を持っている。
だが枚数はたったの1枚だ。
これだけであれば「石臼」や「丸砥石」などの劣化版だが、このカードの効果にはおまけがあり、置かれたカードの点数で見たマナコストを参照し、その点数分だけ自身のパワーとタフネスを上げることができる。
イラストのような、何とも不安定で不気味な能力だろうか。
隠れハードパンチャー
さて、スペック上は貧弱に見える「精神叫び」だが、その実、嵌った時の攻撃力は尋常ではない。
例えば、能力を起動して墓地に置かれたカードが3マナの呪文だったとしよう。するとこのカードは、途端に4/4飛行という大型フライヤーへ変身するのである。
特に、相手がランプの場合、「引き裂かれし永劫、エムラクール」などがめくれてしまった日には、16/16飛行と、即死級の攻撃力を纏ってしまう。
対戦相手にとって、このカードはかなりの圧力になる事だろう。通せば想定以上のダメージを受ける可能性を覚悟しなければならないし、ブロックすれば、例え大型であっても一方的に仕留められかねないのである。
また、この能力が"不確定"である事もいやらしい点だ。確定した脅威ならば対処の決断も簡単だが、そうでない不安定な要素が強いこの「精神叫び」は、対戦相手にとって始末に困るクリーチャーと言えるだろう。
更に、この能力に使用するリソースはマナのみなので、仮にクリーチャーを失えば完全にアド損である。よって、黒や白などの直接除去が無ければかなりの脅威となる。
占術でイカサマ
イカサマとあるが、ルール違反を行っているわけではない。このカードの能力をよく見ると、対象にするプレイヤーは対戦相手でなくても良い。よって、占術などでライブラリートップを調整してしまえば、意図的に高打点を出す事ができる。言ってみれば「うつろう爆発」などに近い効果であるため、同じように高コストカードの積み込みが有効である。
「訓練場」で
あるいは、ライブラリー破壊も平行して行うプランもある。「訓練場」はクリーチャーの起動型能力を(2)軽減してくれる(1マナ以下にはできない)エンチャントだ。青1マナと非常に軽量で、このカードと使えば、(1)のみでライブラリーを破壊し放題となる。1マナ辺りの打点向上期待値も倍になり、相手は防御に力を割かざるをえなくなるだろう。
過信は禁物
ただし、フィニッシャーとしての信頼感はあまり高くない。特にコントロール系デッキは相手のパーマネントに対処できる能力も高いので、除去耐性を持たない「精神叫び」は簡単に除去されてしまう。
そうでなくとも、「精神叫び」を出した返しに火力を撃たれると成す術もなく焼かれてしまう。所詮はタフネス1なのである。
このカードを総評すると
強さ ⇒⇒⇒⇒⇒ ★★★☆☆(星3・相手によっては脅威)
面白さ ⇒⇒⇒⇒ ★★★★☆(星4・ギャンブル要素は強いが、積み込みもできる)
理不尽さ ⇒⇒⇒ ★★☆☆☆(星2・小型サイズで対処は容易)
ランプを狩るにはうってつけのカードだ。青コントロールのサイドに忍ばせて、対戦相手をあっと言わせてみてはどうだろうか。
スポンサーリンク
?